うなぎのぬめりの正体

春ももうすぐ終わりを迎え、夏が近づいてまいりました。夏と言えば、うなぎ。毎年土用の丑は、どこのスーパーもお魚・お惣菜コーナーが盛り上がりますね。そしてその時期スーパーでは、捌かれた生のうなぎも販売されていたりします。
お店で焼かれた状態のうなぎもいいですが、ご家庭で料理して食べるのもまた素敵ですね。

家で調理するにあたって、注意するのは、うなぎ表面のぬめりです。ちゃんと下処理をしなければ、泥臭くなってしまい、せっかくのうなぎが台無しになってしまいます。しっかりとぬめり取りをしなければいけません。まず、何故うなぎの表面がぬめぬめするのか、ご存じでしょうか?そのぬめりの正体ですが、実はなんと「ムチン」といったタンパク質の一種です。

「ムチン」は、身体の水分を保つ働きがあります。それによって、うなぎは少しの水があるだけで、生きる事ができるというわけです。
もう一つの理由があります。うなぎは、海で生まれ、そして川で育ちます。海水でも、淡水でも、どちらの水中環境でも生活できるのです。なぜかと言うと、このぬめりに体外と体内の浸透圧を調節する働きがあるからです。身体の表面のぬめぬめは、ちゃんとした理由があったのですね。

とても簡単なぬめり取りの方法

うなぎにとっては、身体に欠かせない大事なぬめりですが、人間が食べる場合そのぬめりが残っていると、せっかくのおいしい身に臭みが移ってしまい、泥臭くなってしまいます。そこで簡単で確実な、ぬめり取りの方法を紹介致します。このがんこなぬるぬるは、水道水で軽く洗っただけでは落ちません。お酢を使ったり、塩を振ったりするやり方もありますが、ここではお湯を使ったぬめり取りを紹介いたします。

まず、皮目を上にして、まな板の上に置きます。そして、しっかりと沸かしたお湯を、ゆっくり、まんべんなくかけていきます。そうしますと、身が少し縮まり、皮目にぬめりの白い膜が浮き出てきます。その浮き出てきたぬめりを、包丁の裏側で皮の上をすっとやさしくこすります。何度も繰り返しこすり、しっかりとぬめりを取りましょう。
この作業は、皮側の方だけで結構です。身の方にはぬめりはありません。これでぬめり取りは終了です。難しいテクニックや、材料などが必要というわけではありません。
熱湯をかけたのは、ぬるぬるの正体「ムチン」というタンパク質が、熱で凝固する性質があるからです。

ぬるぬるが熱で固まってくれれば、あとは包丁の裏で優しくこするだけでぬめり取りができるのでとても簡単です。捌かれた生のうなぎを家で調理する機会があれば、是非試してみてくださいね。
簡単すぎて、びっくりしてしまうかもしれませんよ。